ケータイで撮影した写真をPCに送ったり、逆にPCにある動画をケータイに送ったり、そういうことがカンタンにできないものかと思ったらありました、イイものが。
auのWIN端末とPCをUSBケーブルで接続し、ファイルの送受信を可能にする、KTransというソフトです。
いつもどおり大まかな手順から。
- ケータイのUSBドライバをPCにインストール
- PCにKTransをインストール
- ケータイとPCをUSBケーブルで接続する
- KTransを起動してポート・ケーブル・機種を選択
- 「Connect」でファイルの送受信
では、各項目を詳しく説明しましょう。
ケータイのUSBドライバをPCにインストール
まずはauのサイトから、各端末ごとのUSBドライバをダウンロードします。
KDDI au: 周辺機器ラインアップ > USBドライバダウンロード
ダウンロードした圧縮ファイルを解凍します。XP標準のZip形式の圧縮ファイルではないので、Lzh形式に対応したアーカイバで解凍しましょう。オススメは「解凍レンジ」というアーカイバ。
圧縮ファイルを解凍すると「w○○○-setup.exe」というファイルが出来上がるので、これをダブルクリックしてインストールします。この段階ではまだケータイとPCは接続されていません。
PCにKTransをインストール
次はPCにKTransをインストールします。KTrans本体をダウンロードしましょう。
Yasu software - Soft
ケータイとPCをUSBケーブルで接続する
さて、ケータイとPCをUSBケーブルで接続します。あらかじめドライバがインストールされているので、面倒な作業は必要ありません。
電源が入った状態のケータイをUSBケーブルでPCと接続すると、ケータイの画面に「通信モード選択」の表示がされると思います。ここでは「データ通信/転送モード」を選択します。選択後は待ち受け画面になりますが、ケータイの画面をよく見るとUSBのアイコンが表示されていると思います。
KTransでの作業中は、ケータイを常に待ち受け画面にしておく必要があるようです。ファイルの転送中にケータイを操作すると転送に失敗します。
写真の端末は私のW52Sです。この機種のように、卓上充電器に端末を取り付けてからUSBケーブルでPCと接続するものもあります。どちらにせよ大きなファイルのやりとりをする場合は、ACアダプタで充電しながら作業するのがオススメです。
KTransを起動してポート・ケーブル・機種を選択
いよいよKTransを起動します。解凍してできたフォルダの中に、KTrans(.exe)というファイルがあります。これがKTrans本体です。これをダブルクリックして起動しましょう。上でも書いたように、KTransでの作業中はケータイを待ち受け画面の状態にしておく必要があります。
ファイルの転送の前にKTransの設定をします。まずはCOMポートの選択。PCの「マイ コンピュータ」のアイコンを右クリックして「プロパティ(R)」をクリック。次に「システムのプロパティ」ウインドウの「ハードウェア」タブで「デバイス マネージャ」のボタンをクリックします。デバイスマネージャを開くと「ポート(COM と LPT)」という項目があるので、ここをクリックすることで端末がどのポートに接続されているかが表示されます。
このW52Sの場合はCOM4に接続されているのが分かります。
Ktransの画面に戻り、ポートを選択しましょう。ポートの次はケーブルの選択です。単純なUSBケーブルの場合は「Serial」を選択します。ケーブルの右側にあるのが機種の一覧ですが、一覧にない機種の場合は同じメーカーの機種を選びましょう。これで設定は完了です。準備はできました。
「Connect」でファイルの送受信
Ktransは端末の電話番号を表示したり、ロック番号を検索する機能もありますが、ここでは端末とPC間のファイル転送に的を絞って説明します。
まずは端末に接続します。上で行なった設定が正しければ、端末内のファイル一覧が表示されます。
次に端末の中にあるファイルをPCに転送してみましょう。
Ktransのファイル一覧からファイルを右クリックして、「GetFile」を選択します。PC上の保存フォルダを選択すると、
指定したファイルのダウンロードが始まります。プログレスバーで転送状況も分かります。
またキーボードのShiftキーやCtrlキーを併用することで、複数のファイルを転送することも可能です。
次はPCから端末にファイルを転送してみましょう。
まずはKTransの画面、中段右側にあるプルダウンメニューから「PutFile」を選択し、「Add」ボタンを押します。
端末側に送るファイルを指定したら画面上部の「connect」ボタンを押してアップロード開始。とてもカンタンです。
携帯動画変換君で作成したケータイ用動画ファイルも、KTransを利用することでPCからケータイへカンタンに転送することが可能です。ただし、大きなファイルの転送には時間がかかります。100MB程度のファイルだと30分くらい。悲しいことに、転送した動画ファイルが再生できないこともたまにあります。ファイルが最後まで転送されてないのかな?転送中にKTransの設定を変えたりするのがよくないんだろうか?
とはいえ、ファイルの転送用にminiSDやmicroSDを用意しなくてよいのは助かります。とくに私が使っているW52Sという端末は内蔵メモリが2GBもあるので、転送のためだけにmicroSDを購入するのがとてももったいないというか。
KTransの基本的な操作は、プルダウンメニューからコマンドを選択して、connectで接続→コマンドの実行という流れになります。以下はコマンドの一覧です(同梱のマニュアルより)。
- GetTelephoneNumber
携帯端末の電話番号を表示します- SearchLockNumber
携帯端末のロック番号を検索します。1万通りアタックしますので、時間がかかります。番号を忘れた場合などにご利用下さい。各桁を1,2,…,9,0と変化させ、1111,1112,…と検索します。どうやらセキュリティコードにもヒットするみたい?- GetProfile
携帯端末の情報を取得します- GetFileList
携帯端末のファイル一覧を取得します- GetFile
ファイル一覧から選んだファイルを携帯端末から取得します。著作権つきのファイルなどは取得できません(端末が拒否します)。ファイル一覧でダブルクリックしても登録できます。- GetFile(InputFileName)
入力したファイル名のファイルを携帯端末から取得します- PutFile
パソコンのファイルを携帯端末へ送信します。同名ファイルが存在した場合の動作は端末によります。KTransのウィンドウにファイルをドロップしても登録可能です- DelFile
ファイル一覧から選んだファイルを携帯端末から削除します- DelFile(InputFileName)
入力したファイル名のファイルを携帯端末から削除します- SD〜
CASIO A5403CA以降でminiSDカードのファイルを操作するコマンド
このように便利なKTransですが、au公式のアプリケーションではありません。ですのでこのアプリケーションを利用して起きたトラブルは、全て自己責任ということになります。ご利用の際はこのことに注意してください。
使い始めのうちは分からないこともあると思います。KTrans配布先にはBBSがあるので、分からないことがある場合はBBSで「KTrans」で検索して片っ端から読んでみることをオススメします。